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貴重な古い建物について考えること・・・(2008/3/12)

 今年より韓国にて日本の在来木造建築の引き合いがあり、度々韓国を訪問しています。
 韓国ではその昔、日本の統治下にあった時代は日本家屋が建てられた時もありましたが、近代になってからはコンクリート・ブロック造り、またはアメリカより輸入住宅2×4工法などが主流となっています。しかし日本におけるシックハウス住宅問題と同じ問題が表面化されてきており、富裕層及びインテリ階級の余裕のある人が日本の健康住宅(在来木造建築)への憧れから、その需要は上昇傾向にあります。
 一昨年韓国の建築雑誌に弊社が紹介され、我社のホームページ(www.sunnyside-nn.net)にアクセスされる方が多くなり、引き合いも本格化してきました。
今、条件など打ち合わせ中で、近未来に本格的に施工が始まることになると思います。

 さて本題ですが、この旧正月に訪韓した時に南大門市場に用事があり、そこで韓国の方にとってはとても悲しい事件を目撃することになったのです。
当日は旧正月ということで地下鉄から上がった正面にある南大門には、昔の韓国衣装を着飾った方がセレモニーを行なっていました。
それを約10分程見学し買物と食事をし約4時間後にその前を通りかかったら、南大門から煙が出ていたのです。私が見た最初はボヤ程度でしたのでこれなら大丈夫だろうと少しだけ見て、地下鉄に乗り50分ほどかけてインチョン(仁川)の宿屋へと向かいました。
部屋に着いてテレビをつけるとびっくりです。どのTV局も南大門の火事の様子を生中継していました。鎮火までのおよそ5時間に及ぶライヴでした。
お国柄が違うとは言え、国宝などの建築物に対する防火設備のお粗末さ、防火に対する取材のあり方など多くを考えさせられました。
古民家など古き良きものの保存運動をしている我々にとって、今後このような事が二度とあってはならない事だと思いました。

  

 くしくも、600年もの歴史を刻んだ南大門の最後の雄姿、そしてそのかけがえの無い歴史が消え去る現場に遭遇してしまった今回の訪韓。
大切な国宝をなぜ守れなかったのだろうか・・日本では大丈夫なのだろうか・・色々考えさせられました。『古いものを大切にしろ』という現代人への、そしてまた私への神様のお言葉なのかもしれません。
私自身もこの言葉を真摯に受け止め、今後の活動に役立てたいと思います。

(則岡 宏牟)